バシッといこうぜぃ blog

バロック音楽や弦楽合奏曲を中心にいろいろ。

 YouTubeに観るミンコフスキとガーディナーのラモー

 18世紀オーケストラの最終公演を逃して以来、ブリュッヘンが指揮したラモー・アルバムばかり聴いてる。どれも充実した内容だが、特に気に入っているのは一番最初のアルバムに収録されていた「ダルダニュス Dardanus」。なぜか?もちろん、あのエレガントなシャコンヌが入っているからだよ。だから、CD劣化のせいでこのシャコンヌがノイズまみれになってしまったのが残念でならない。ちきしょお〜。
 それに代わるものがYouTubeにないかと思って検索したら、ラモー(Jean-Philippe Rameau, 1683-1764)の作品によるコンサートを収録したヴィデオをふたつ発見。ひとつはマルク・ミンコフスキが指揮するラモーの作品によるガラ・コンサート、もうひとつはジョン・エリオット・ガーディナーのプロムスでのコンサート。
 ミンコフスキのガラ・コンサートは2002年シャトレ座でのもの。オーケストラはルーヴル宮音楽隊(Les Musiciens du Louvre)。「ザイス Zaïs」の序曲に始まり、舞曲を間に挟みながら、コジェナやディドナート、シュッツマンなど名だたる歌手が入れ替わり立ち替わりで登場するという趣向。

 ガーディナーのヴィデオは2007年7月15日に行われたコンサートの後半部分(前半はカンプラのレクイエム)。オーケストラはもちろんイングリッシュ・バロック・ソロイスツ(English Baroque Soloists)。こちらも「ザイス Zaïs」の序曲から始まるのだが、歌手だけではなくダンスも加わる。また、途中から南アフリカで活動する“Buskaid Soweto String Ensemble”という楽団とアフリカン・ダンスのチームが登場して、最後は合同演奏となる。

 ミンコフスキとガーディナーは同じ舞曲を何曲か演奏していて、比べてみると、ミンコフスキはスピード感満載で爽快な演奏である一方、ガーディナーはダンスと一緒なので拍節感のある踊れるテンポで演奏していているのが興味深いところ。ちなみに、ダンスの演出は真面目なものあり、コミカルなものありで、なかなか楽しめる。アフリカン・ダンスとラモーのコラボも悪くないから、時間のあるときに観てはどうかな。おすすめ。