バシッといこうぜぃ blog

バロック音楽や弦楽合奏曲を中心にいろいろ。

バロック音楽

フランシス・モンクマンが奏でるラモー

うちでは、朝6時から始まるNHK-FM「古楽の楽しみ」が目覚まし時計の代わりだ。先週は「ラモーの鍵盤音楽を中心に」という特集で、1月14日にはスコット・ロスやオリヴィエ・ボーモンの演奏に混じって、スカイ(Sky)の初代キーボード奏者フランシス・モンクマ…

アーノンクールが奏でるJ.S.バッハ「管弦楽組曲第1番ハ長調」

12月6日はニコラウス・アーノンクールの誕生日だ。1929年生まれだから今年85歳。公式サイトを見るとコンサートの回数がずいぶんと減ってきているが、来年はコンツェントゥスとベートーヴェンの「運命」や「ミサ・ソレムニス」をやるようだ。ここのところ、年…

ヴィヴァルディ「弦楽のための協奏曲 ハ長調 RV110」

今年の3月にエントリーをしたためたヴィヴァルディ「2本のトランペットのための協奏曲 ハ長調 RV537」だが、くにバロの第12回演奏会でこの作品を演奏することが決まった。 ヴィヴァルディ「2本のトランペットのための協奏曲 ハ長調 RV537」 - バシッといこう…

 クリストファー・ホグウッド追悼

2014年9月24日、クリストファー・ホグウッド(Christopher Hogwood, 1941-2014)が73歳で亡くなった。この7月に病気のためとして東京都交響楽団の11月定期をキャンセルしていたが、まさかこういうことになるとは。 Death of Christopher Hogwood〔Christoper…

 ジェミニアーニ「合奏協奏曲 第10番 ヘ長調」(コレッリ「ヴァイオリン・ソナタ」作品5-10による)について

くにたちバロックアンサンブルの第12回演奏会へ向けての活動が始動している。今のところ、演奏曲目としてヘレンダール、ヘンデル、ジェミニアーニという人たちの作品が決まっている。ヘレンダールはオランダ出身、ヘンデルはドイツ、ジェミニアーニはイタリ…

 フランス・ブリュッヘン追悼

2014年8月13日、フランス・ブリュッヘン(Frans Brüggen, 1934-2014)がアムステルダムの自宅で亡くなった。8月13日というのは、山田一雄の命日と同じ日なのだそうだ。生まれ月も同じ10月、ヤマカズの享年は78歳だったがブリュッヘンは79歳。 世界的指揮者 …

 エミリー・オータムが奏でるロナーティ「チャッコーナ」の響き

ゴスロリ・ファッションでエレクトリック・ヴァイオリンを弾きまくっているのは、先週フェイスブックで話題になってたエミリー・オータム(Emilie Autumn)。J.S.バッハ「無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番」のアルマンドで始め、バロック風のモチーフ…

 フライブルク・バロック・オーケストラが奏でるコレッリ「クリスマス協奏曲」の響き

今日から3連休。くにバロの練習で使うヘレンダールのパート譜の準備というのが連休中の宿題だ。18世紀に出版されたパート譜には小節数が振られていないので、まずはその書き込み。それからスコアと照合して間違い探しなどをしながら、フレージングなどを書き…

 ヘレンダール「グランド・コンチェルト」全6曲制覇へ向けて

くにたちバロックアンサンブルの第11回演奏会が無事終わり、少しは暇になるかと思ったら全然そんなことはなくて、6月29日から、来年の演奏会へ向けて恒例の選曲大会が始まった。第1回目の選曲大会では、ヘンデルやらジェミニアーニやらを試奏してみたが、ヘ…

 くにたちバロックアンサンブル第11回演奏会を終えて

先週の土曜日、2014年6月21日に三鷹市芸術文化センター「風のホール」で「くにたちバロックアンサンブル第11回演奏会」を開催しました。梅雨だというのに天候が崩れることもなく、これまでで一番多くのお客様(たぶん250名くらい)にご来場いただきました。…

 ArParlaが奏でるムファット「ヴァイオリン・ソナタ」の響き

ゲオルク・ムファット(ムッファト)(Georg Muffat, 1653-1704)のヴァイオリン・ソナタは、彼の作品の中で、唯一自筆譜が残されているものなのだそうだ。冒頭のテーマが最後に戻ってくる“アーチ型”とも言えるその構成は「調和の霊感」のパッサガーリャと同…

 コンチェルト・ケルンのヘンデル、バッハ、ヴィヴァルディそしてジェミニアーニ(2014年5月31日、風のホール)

今年2月のフライブルク・バロック・オーケストラに引き続き、同じ「風のホール」でコンチェルト・ケルンを聴いた。くにバロでは第1回(2004年)と第5回(2008年)の自主演奏会でフランチェスコ・ドゥランテ(Francesco Durante, 1684-1755)「弦楽のための協…

 ゲーベルとベルリン・フィルによるヨハン・クリスティアン・バッハ

J.C. Bach: Overture to "Amadis" / Goebel ・ Berliner Philharmoniker - YouTubehttps://www.youtube.com/watch?v=s3cEWwCQY1g 2013年10月に行われたラインハルト・ゲーベルのベルリン・フィル・デビュー演奏会からヨハン・クリスティアン・バッハ(Johann…

 「古楽の楽しみ」の楽しみ

朝6時になると、目覚まし代わりにNHK-FMが鳴るようにしている。平日なら「古楽の楽しみ」でバロック音楽を聴くわけだが、土曜日は「現代の音楽」でドッカン・ガラガラ、日曜日は、というと「能楽鑑賞」で「いよ〜っ」とかいうのを聴くことになる。 もちろん…

 ヴィヴァルディ「2本のトランペットのための協奏曲 ハ長調 RV537」

とある事情から、ヴィヴァルディ「2本のトランペットのための協奏曲 ハ長調 RV537」について調べている。これは2本のトランペットのために書かれたオリジナルな作品で、その自筆譜はトリノ国立大学図書館(Biblioteca Nazionale Universitaria di Torino)の…

 「いずみ春の祭典」のステージを前にしてあれやこれや

次の日曜日はいよいよ「第24回いずみ春の祭典」のステージである。演奏するのはヴィヴァルディ「調和の霊感」から第2番。コンチェルティーノは2つのヴァイオリンとチェロという編成だが、コレッリのようにべったりトリオ・ソナタというわけではなく、ヴァイ…

 フライブルク・バロック・オーケストラのバッハ「ブランデンブルク協奏曲」(2014年2月15日、風のホール)

一昨年に引き続き、三鷹市の風のホールでフライブルク・バロック・オーケストラ(Freiburg Baroque Orchestra:FBO)のコンサート。曲目は、J.S.バッハ「ブランデンブルク協奏曲」全6曲。 フライブルク・バロック・オーケストラ J.S.バッハ「ブランデンブル…

 E.アイムがモダン・オーケストラと奏でるリュリ

古楽の指揮者がモダン・オーケストラを指揮してリュリを演奏したらどうなるか。ここにとても興味深いひとつの実例がある。2012年11月23日、hr-Sendesaalで行われたコンサートのライヴ。指揮はル・コンセール・ダストレの創設者エマニュエル・アイム(Emmanue…

 YouTubeに聴くコレッリの合奏協奏曲 - オノフリがちりばめる装飾の煌めき

エンリコ・オノフリ(Enrico Onofri, 1967- )といえば、イル・ジャルディーノ・アルモニコのコンサートマスターとしての姿がまず思い浮かぶが、日本版公式サイトのプロフィールによると、ジョルディ・サヴァール(Jordi Savall, 1941- )とも古くからのつき…

 ブーレーズが奏でるヘンデルの響き

昨年末に、タワーレコードからピエール・ブーレーズ(Pierre Boulez, 1925- )が指揮するヘンデル「水上の音楽」のCDが再発されたので買ってみた。オーケストラはハーグ・フィルハーモニー管弦楽団、1964年の録音。 Handel / Pierre Boulez, 1964: Water Mus…

 ガット弦に関するちょっとしたメモ

先日、北ドイツ放送交響楽団(NDR Sinfonieorchester Hamburg)が首席指揮者トーマス・ヘンゲルブロック(Thomas Hengelbrock, 1958- )とともにモーツァルトの3大シンフォニー(第39,40,41番)を演奏した。 Mozart-Exegese mit Hengelbrock〔NDR.de - Orche…

 ターフェルムジークの「ガリレオ・プロジェクト」

土曜日に休みがとれたので朝寝坊。FMラジオからピーター・バラカンの番組が流れてくる。「ウィークエンドサンシャイン」を聴くなんて何ヶ月ぶりだろう。こちらの洋楽にはまったく疎く、ものすごく新鮮な気持ちになる。とはいえ、起きている方の脳みそ4分の1…

 ゲーベルのベルリン・フィル・デビュー

ラインハルト・ゲーベルのベルリン・フィルへのデビューが無事終わったらしく、デジタル・コンサートホールのヴィデオがリハーサルから本番の演奏会に差し替えられていた。 ラインハルト・ゲーベルのベルリン・フィル・デビュー〔ベルリン・フィル デジタル…

 ムジカ・アンティクァ・ケルンが奏でるエルレバッハ、クッサー、コベルク

ラインハルト・ゲーベル(Reinhard Goebel)がベルリン・フィルのデビューを飾るというので、YouTubeでリハーサルの様子が公開されていないかと検索していたら、今は亡きムジカ・アンティクァ・ケルン(MAK)が1999年に演奏したフィリップ・ハインリヒ・エル…

 ブリテンが指揮するJ.S.バッハ「ブランデンブルク協奏曲」

「ブリテン・ザ・パフォーマー Britten The Performer」というボックスCDを入手。作曲家ベンジャミン・ブリテンが指揮者あるいはピアニストとしてデッカやBBCに残した録音を27枚のCDにまとめたもの。で、そこに含まれるJ.S.バッハの「ブランデンブルク協奏曲…

 レ・シエクルがプロムスで奏でるリュリとラモー

ジャン=バティスト・リュリ(Jean-Baptiste Lully, 1632-1687)というと「床を打ってリズムをとるための重い杖で誤って自分の足を打った」という有名なエピソードがある。映画「王は踊る Le Roi Danse」の冒頭ではそれを再現している。そこでの映像は生々し…

 日々雑感

ノヴェロから出版されているパーセル協会版「アーサー王」のスコアがようやく到着。タイトル・ページには、1928年のデニス・アランデル(Dennis Arundell)版を、パーセル協会の監修のもと、マーガレット・ローリー(Margaret Laurie)が改訂したと書いてあ…

 パーセル「アーサー王」による自家製組曲

夏休みの宿題、その1。パーセル(Henry Purcell, 1659-1695)のセミ・オペラ「アーサー王、またはブリテンの守護者 King Arthur or The British Worthy」から弦楽合奏用に組曲を編むお仕事。楽譜をめくったり、いろんなCDを組み合わせて聴いてみたりしたあげ…

 死んでも巻かれない。

夜の12時を過ぎても“もんより”として微動だにしない空気。溶鉱炉のような炎を放つ夕日。燃える夏。焼ける魂。熱いよねっ! 仕事帰りの電車。がらんとした車内。向かいの席に座っている女性が顔の造作中。やめなはれ。と思ったら、どこからかジーという機械音…

 リュリ+リュリ+リュリ

くにたちバロックアンサンブル第11回演奏会のプログラムがだいたい決まって楽譜の準備中。リュリ、ヴィヴァルディ、ヘレンダール、パーセルというラインナップで、ヴィヴァルディとヘレンダールが合奏協奏曲、リュリとパーセルがオペラ(劇音楽)からの抜粋…