バシッといこうぜぃ blog

バロック音楽や弦楽合奏曲を中心にいろいろ。

 YouTubeに見るアルカンジェロ・コレッリの合奏協奏曲

 くにたちバロックアンサンブルでは、2010年3月7日(日)に国分寺市いずみホールJR中央線西国分寺駅前)で開催される「第20回いずみ春の祭典」において、コレッリ(Arcangelo Corelli, 1653-1713)の「合奏協奏曲ハ長調 作品6-10」を演奏します。それを記念して、今日はコレッリのエントリー。
 

YouTubeに見るコレッリ「合奏協奏曲ニ長調 作品6-4」いろいろ

 このヴィデオで演奏している「Ensemble L'Aura Soave」はクレモナの団体なのだそうです。
 教会で演奏しているようですが、コンチェルティーノは手前、リピエーノは一段高い奥の方にまとまっており、通奏低音以外は皆立ったまま楽器を弾いています。
 奥に位置するコンチェルティーノは、左から順にファースト・ヴァイオリン、ヴィオラ、セカンド・ヴァイオリン。そしてヴィオラの前にコントラバスがチェロを挟むようにして2名並んでいます。演奏者の数は多く、ヴァイオリンは7-8名ずついるように見えます。
 舞台手前のコンチェルティーノは、通奏低音の楽器が左からオルガン、アーチリュート(キタローネ?)2台、チェロ、チェンバロの順で並んでおり、それらに囲まれるようにしてヴァイオリンのソロが2名、向き合いながら立って弾いている、という構図です。
 イタリアの古楽合奏団にありがちなアグレッシブなところはまったくなく、丁寧に弾いているにもかかわらず非常に伸びやかな演奏です。そして、そのことがコレッリの作品にとって非常にプラスになっているのが嬉しいところ。演奏されることによって、作品が自らを語るような感じがします。すばらしい!
 一方、ファビオ・ビオンディFabio Biondi)が率いるエウロパ・ガランテ(Europa Galante)の演奏はそれとは対称的です。こちらは、演奏者の妙技が作品に命を吹き込むような感じ。

 ちなみに、Modo Antiquo演奏にはリピエーノにトランペットとダブルリードの管楽器が入っています。トリルの入れ方によって、ちょっとフレンチな香りが漂う瞬間もあるような。

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