サヴァールが指揮するフランス・バロックの管弦楽曲
YouTubeで動画を見ているうちに、ホルディ・サヴァール(Jordi Savall, 1941- )がフランスのバロック・オペラから管弦楽曲を組曲仕立てで演奏しているビデオをふたつ発見しました。2010年9月5日にユトレヒトで開催されたコンサート"La Suite Française"のライブ映像で、オーケストラはル・コンセール・デ・ナシオン(Le Concert des Nations)です。
- Le Concert des Nations - Jordi Savall, part 1 [HD] - YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=MoVhEGrLXx0
こちらにはリュリ(Jean-Baptiste Lully, 1632-1687)の音楽悲劇「アルセスト」(Alceste)とマレ(Marin Marais, 1656-1728)の「アルシオーヌ」(Alcione)が収録されています。「アルセスト」は1999年に発売されたCDにも収録されている曲目ですね。
もうひとつのビデオにはラモー(Jean-Philippe Rameau, 1683-1764)の「優雅なインドの国々」(Les Indes Galante)と「レ・ボレアド」(Les Boréades)からの管弦楽曲が収録されていました。(アンコールあり!)
- Le Concert des Nations - Jordi Savall part 2 [HD] - YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=XG0QRNo9AI0
どちらのビデオもコンサートの様子をカットなしで収録しているので、なかなか見応えがあります。ラモーはミンコフスキのような慌ただしさはなく、ブリュッヘンよりも柔らかく自由さがあるように思います。ところどころに見えるサヴァールらしい茶目っ気には、リュリのCDの時と同じく、たまらない魅力を感じました。
1674年に初演された「アルセスト」から1764年の「レ・ボレアド」まで、4つの作品が年代順に演奏されているので、いろいろな意味で興味深い内容となっています。