バシッといこうぜぃ blog

バロック音楽や弦楽合奏曲を中心にいろいろ。

 コニカミノルタプラザ企画展「Sign −写真家たちの311−」

 「それぞれの視点で震災を捉え、現地でシャッターを切り続け」た6名の写真家たち。この写真展に展示されている写真には、そこに写されている人々や風景だけではなく、それを撮った方々の「Leben」も写し込まれているように感じました。
 不安や絶望の世界、あるいはその中に見いだされたささやかな希望、笑顔。
 地震の翌日、「停電したままの小学校に避難し、理科の実験用に作られた豆電球の明かりを頼りに」お互い寄り添いながら「両親の迎えを待つ児童たち」。さまざまな感情が交差する中に、現実と正面から向き合って生きていこうとする子どもたち。
 行方のわからない子どものために鯉のぼりを上げ、「もうずっと3歳だから永遠に鯉のぼりをあげないといけないな」と語る父。
 ある写真には「人が人を想えるのはそこに肉体があるからではなく、「あなた」と「わたし」との間に、目に見えない魂の交流があるからだと気づいた。」というキャプションがつけられていました。
 私は展示されている写真を観て、自分の魂が打ち震えるのを感じました。もしかしたら写真の向こう側にあるだろう魂と私の魂が、どこかで響き合っていたのかもしれません。そして、その瞬間、私は言葉を失ったのでした。

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