くにたちバロックアンサンブルの選曲大会
第9回の演奏会が終了し、くにたちバロックアンサンブル恒例の選曲大会が始まった。くにバロでは、演奏曲目を決める際、各自演奏してみたい作品の楽譜を持ち寄り、実際に演奏してみてどんな感じなのかを確かめる。作品の内容的なこともそうだけど、技術的にいけそうかどうかも見極めなければならないので、実際に演奏してみるというのはけっこう大事なことなのだな。
今日、試奏してみたのは以下の5曲。例によって、どれも一般にはなじみのない作品ばかり。
- ヘレンダール/グランド・コンチェルト ニ短調 作品3-2
- ヘレンダール/グランド・コンチェルト ヘ長調 作品3-3
- ヘレンダール/グランド・コンチェルト ニ長調 作品3-5
- ハッセ/フーガとグラーヴェ ト短調
- ムファット/「調和の捧げもの」からソナタ第5番
とはいえ、うちの演奏会に来ていただいた方々にとって、ヘレンダールはすでにおなじみの作曲家と言ってもいいかもしれない。この間の演奏会でも、テレマンの「ドン・キホーテ」とともにヘレンダールが好評だったみたいだし。
- 第9回演奏会アンケート集計 - くにたちバロックアンサンブル
http://homepage2.nifty.com/shige-kun/kbe/enq_120609.htm
「グランド・コンチェルト 作品3」は6曲からなるセットだが、今日はまだ演奏していない3曲を一気に試奏してみた。パート譜は18世紀の楽譜(のリプリント)なので、記譜法が少し違う上に「小節番号」が記載されていない。こういう状況では、初見大会で誰かが落ちるのは一大事なのであるよ。「じゃあ、60小節から」とか言うと、全員で楽章の最初から60小節を数えはじめちゃって、そのあげくに数え間違えちゃったりして。そうなってはいけないから、棒振りとしては、できるだけ全部の楽器に合図をだす。それでも落ちてしまったら、そのパートを歌って、今どのあたりに差し掛かっているのかを示しながら、なんとか楽章の最後まで到達するっていう、そんな感じだったな。大変と言えば大変だけど、楽譜に印刷されている音符を実際の音にする作業というのは、どんな困難があろうともワクワクするものだ。あと、一発でうまく通ったときの驚き(笑)と喜びは、言葉にはできないものがあるな。
次回の練習も選曲大会。どんな作品が持ち込まれるか、今から楽しみだ。