バシッといこうぜぃ blog

バロック音楽や弦楽合奏曲を中心にいろいろ。

 ジョニー・グリーンウッドが奏でるライヒ「エレクトリック・カウンターポイント」の響き

 暦の上では3連休ということで、11月3日が久しぶりに出かけなくてよい日曜日だった。翌日のくにバロの練習のために、遅れに遅れているパーセルアーサー王」のパート譜を準備。午前10時くらいから始めてようやく半分までできあがったのが午前3時くらい。残りの半分は24日までの宿題。で・き・る・かな〜。
 ミニマル界の重鎮、作曲家スティーヴ・ライヒ(ライク)(Steve Reich, 1936- )の記事が『ロッキング・オン』のウェブサイトに出ているということで見に行ってみた。2013年11月16日、米メトロポリタン美術館におけるコンサートで、イギリスのバンド「レディオヘッド」にインスピレーションを受けて作曲された「Radio Rewrite」という作品がニューヨークで初めて演奏される。ライヒレディオヘッドの曲を聴くようになったのは、ギタリスト、ジョニー・グリーンウッド(Johnny Greenwood, 1971- )がポーランドの音楽祭で、彼の「エレクトリック・カウンターポイント Electric Counterpoint」を演奏したことがきっかけなのだそうだ。

 「エレクトリック・カウンターポイント」と言えば、パット・メセニーPat Metheny, 1954- )のクールな演奏がスタンダードとなっているが、記事によると、「ジョニーのパフォーマンスは特に温かく、個人的なものになって、違うサウンドを鳴らしていた」のだそうだ。へぇ、どんなだろう?
 YouTubeを探したら、ジョニーが演奏したヴィデオがいくつかあり、その中のひとつがとても印象的だった。

 パットの演奏は解像度が高く洗練されており、15のパートから成る多声部音楽のように聴こえてきたが、ジョニーのは音がかたまりで押し寄せてくるようだ。Fast〜Slow〜Fastという3つの部分が息つく間もなく流れてくる。作品の持つエネルギーが、15分かけて聴き手の身体を通り抜けていくようにも思える。確かにこれは「違うサウンド」、違う音響体験だな。
 このヴィデオにはカラー版もある。再生回数は圧倒的にモノクロ版のほうが多いけど、アナログ的な色彩のカラー版もいい味だしてるように思うのだけれど、どうかな。