バシッといこうぜぃ blog

バロック音楽や弦楽合奏曲を中心にいろいろ。

 Private Musicke LIVE

Private Musicke(プリヴァーテ・ムジケ)はピエール・ピツル(Pierre Pitzl)率いるヴィオール・コンソート。そして、その一方でギターやリュート、ビウエラなどの撥弦楽器によるアンサンブルも得意とするアンサンブルです。

彼らのウェブサイトに掲載されているディスコグラフィーを見ると、2010年1月24日の時点で8枚のアルバムが制作されているようです。その全てを聴いているわけではありませんが、その中で特に気に入っているのはアッコルドーネ(Accordone)のテナー、マルコ・ビーズリーMarco Beasley)と共演したCD(Meraviglia d'amore)です。そこに収録されているのは300年以上も前の作品ばかりなのですが、古臭さなどは一切感じさせず、たった今生まれ出たかのようなライヴな感覚を持った演奏が収められています。
このプリヴァーテ・ムジケのヴィデオをYouTubeで見つけました。なんとマグダレーナ・コジェナー(Magdalena Kožená, 1973- )と共演したコンサートのライヴ映像です。

  • YouTube - O che felice giorno - Magdalena Kožená LIVE - Giulio Caccini

ここでは、ジュリオ・カッチーニ(Giulio Caccini, 1545?-1618)の後にLucas Ruiz de Ribayazの曲が途切れなく演奏されていますが、それはまさにCD「Meraviglia d'amore」でカプスベルガーGiovanni Girolamo Kapsperger, ca1580-1651)の歌の後にアントニオ・カルボンキ(Antonio Carbonchi, 17世紀前半)のチャッコーナが続くのと同じ構成法。YouTubeのページにある右サイドの情報によると、これは2009年7月6日エクサン・プロヴァンス(Théâtre du Jeu de Paume)での演奏で、さらにはこのコンビによるCDもリリースされるとのこと。これは楽しみですね。
ところで、今年6月にはアッコルドーネが来日公演を行うそうです。王子ホールのコンサートカレンダーには2010年6月4日に「アッコルドーネ」と書かれています。前回の日本公演にはエンリコ・ガッティ(Enrico Gatti)も参加し素晴らしい演奏を聴かせてくれましたが、今回はどんな内容になるのでしょうか。
そして、一度でよいからビズリー&プリヴァーテ・ムジケのコンビで「Meraviglia d'amore」と同じ内容のコンサートを「生で」聴いてみたいものです。カルボンキが終わったところで感極まって泣いちゃいそうですけども。
 
*2010.08.07追記
  HMV ONLINE にコジェナーの新譜が掲載されました。