J.S.バッハ作曲「トリオ・ソナタ第3番 ニ短調 BWV527」に聴く3拍子の響き
上掲のヴィデオはヨハン・セバスティアン・バッハ(Johann Sebastian Bach, 1685-1750)作曲「トリオ・ソナタ第3番 ニ短調 BWV527」の第3楽章を視覚化したものなのだそうです。原曲はオルガン曲ですが、トリオ・ソナタというタイトルからもわかるように、3つの声部からできあがっており、一番下の紫色のパートがバスになります。
- 楽譜:Trio Sonatas for Organ, BWV 525-530 (Bach, Johann Sebastian)
〔IMSLP/ペトルッチ楽譜ライブラリー〕
http://imslp.org/wiki/Trio_Sonatas_for_Organ,_BWV_525-530_(Bach,_Johann_Sebastian)
第3楽章は8分の3拍子で、バス・パートには8分音符が連なっていますが、このヴィデオをよく見ると同じ8分音符でも1拍目と2拍目・3拍目では音の長さが違っていることがよくわかります。
ダウンビートの拍とアップビートの拍の本質的な違いは、決して「長さ」にあるわけではありません。しかし、音を聴きながら視覚化された動きを見ることによって、演奏する際の大きなヒント(インスピレーション)を得られるように思われるのです。
参考までに、同じ楽章をオルガンではなく「The Rare Fruits Council」というバロック・アンサンブルがヴァイオリン2パート+通奏低音というトリオ・ソナタの編成で演奏した音源もどうぞ。
- YouTube - Bach Trio Sonata in Dm, 3rd Mvt