バシッといこうぜぃ blog

バロック音楽や弦楽合奏曲を中心にいろいろ。

 テレマン「ドン・キホーテ」とモンテヴェルディ「ポッペア」

 今日は、くにたちバロックアンサンブルの練習日。目覚まし代わりに鳴らしているNHK-FM古楽の楽しみ」で、テレマンが作曲した組曲ドン・キホーテのブルレスカ」。演奏はヴロツワフ室内管弦楽団“レオポルディヌム”(ACCORD ACD 091-2)という団体。演奏のスタイルはオールドファッションだが、合奏としては見事。
 この作品、来年のくにたちバロックアンサンブルで演奏することもあり、興味深くその演奏を聴いた。使っている楽譜はBroude Brothers社から出版されているものだな、たぶん。
 「B.B.268」というプレート番号を持つこのエディション、その後に出版されたF.シュレーダー校訂の楽譜(Berlin-Lichterfelde : C.F. Vieweg, c1963)と、細かなアーティキュレーションはもちろん(!)のこと、音程やリズム、小節数などまで違っている。シュレーダーダルムシュタットとベルリンの図書館にある手稿譜を基にして楽譜を校訂したようだが、この違いはどこから来たのかね。
 ちなみに、ネットではデンマーク王立図書館所蔵の手稿譜(パート譜)なども入手することができる。これはシュレーダー校訂譜の内容に近いものの、細部では異なる部分がある。単純に「書き間違いかな」というところもあるのだけれど。

 で、スタジオ光でのくにバロの練習が終わった後、一橋大学の兼松講堂でモンテヴェルディ最晩年のオペラ「ポッペアの戴冠」。

 とても誠実な演奏。「誠実な」というのは、もちろん作品に対して。全ての歌い手が楽譜をよく読み込み、役柄を手中に収めているのがよく伝わってくる。モンテヴェルディ(たち)のスコアに脱帽。そして、このような作品が残されていることに感謝。