バシッといこうぜぃ blog

バロック音楽や弦楽合奏曲を中心にいろいろ。

 マイケル・ナイマン「蜜蜂が踊る場所 Where the Bee Dances」

 どうなんだろ、こういうの。なんか「ミニマル」っぽい、というより「おてがる」っぽい感じもするけど。

とか言っちゃってるけど、実はけっこうハマってたりする。どこに?「サビ」のところに。え?ソプラノ・サックス協奏曲に「サビ」って?
 蜜蜂の踊るような飛び方を模倣するように、音が群れをなして飛ぶ。その音だけ聴いていたら「美味そうなイワシが群れをなして泳いでる@水族館」でもよさそうな気もするが、そんなことを言ってはいけないのである。蜜を湛えた花々があって、蜜蜂たちはそこを目指して青空の下を飛んでいるのだ。
 作品の視点は、数多く飛んでいる中の1匹の蜜蜂から見える「外の世界」。いや、知らないけど、なんとなくそんな気がするのだよ。その世界は、「4分音符=c.184」という速いテンポで演奏される8分の7拍子のモチーフから始まる。仲間たちと飛んでいく外の世界は、なんと開放的でスリルに富んでいることか。
 蜜蜂の目となるソプラノ・サックスは、リズミカルなモチーフと気持ちのよいロングトーンを何度か吹いた後、次第にその長い音を揺らし始める。そこで出てくるのが「サビ」のメロディーだ。YouTubeのビデオだと、ちょうど5分35秒のあたり。1970代のポップスみたいなサウンドがキラキラしていて、まさに「サビ」っていう感じそのものじゃないか。あっはっはー(笑
 この「サビ」は、冒頭の8分の7拍子のモチーフをリズムを変えて「歌」にしたものだ。歌いながら飛行する蜜蜂。まわりには仲間たちの羽音。そして、広がっていく「歌」と、目まぐるしく移り変わっていく外の世界の景色。ダンスが8の字になるのは11分27秒くらいからかな。たくさんの蜜蜂たちが交錯するようだ。なんだか目が回ってきたよ。自分はどこ?君は僕かい?僕が君なのかな?今日もガッツリ蜜を集めたよ。さあ、帰ろう。どこへ?8分の7拍子のモチーフへ!今日はくたびれたよ。ではまた明日。じゃ、おやすみっ!