バシッといこうぜぃ blog

バロック音楽や弦楽合奏曲を中心にいろいろ。

 ピエール=ロラン・エマール「アフリカン・リズム」

 YouTubeにアップされてるビデオに触発され、ピエール=ロラン・エマールの「アフリカン・リズム African rhythms」というアルバムを入手。

 クラシックのアルバムでアフリカンな音楽を集めたものというと、クロノス・クァルテットの「アフリカン・アルバム Pieces of Africa」が有名だ。これはアフリカの作曲家による作品を、クロノスがアフリカのミュージシャンとコラボしながら演奏したもので、クロノスがプロデュースしたアフリカ音楽撰集とも言える。
  Pieces of Africa
 一方、「African rhythms」は、ジョルジ・リゲティ(Ligeti György Sándor, 1923-2006)およびスティーヴ・ライヒ(ライク)(Steve Reich, 1936- )とアフリカ音楽とのつながりを音によって示したもの。エマールの演奏によるリゲティライヒの作品、そしてアカ・ピグミー族の音楽がお互いに絡み合いながら、ある種の風景を描き出している。
  African Rhythms: Ligeti - Reich
 ユネスコアジア文化センターのウェブサイトに「人類の口承及び無形遺産の傑作:中央アフリカのアカ・ピグミー族の口承伝統」というページがあって、彼らの音楽の特徴について書かれている。某音楽辞典によると、その他にも歌詞を持たない「ヨーデル歌唱」が特徴のひとつとして指摘されているが、このCDからは確かにヨーデルによる歌声が聞こえてきたぞ。へぇ。

 アカ・ピグミーたちの音楽に複雑な対位法やリズムを聴き取るというのは、たぶん西洋音楽の「耳」がなせる業なんだろうな。彼らがこのアルバムを聴いたとしたら、我々と同じような感覚を覚えるのだろうか?どうだろ。