くにたちバロックアンサンブル第9回演奏会を終えて - その2
今年の演奏会では、初めてやってみたことがいくつかある。「ドン・キホーテ」の前のMCもそのひとつだが、他にはこんなこと。
- D線を基本としたチューニングをやってみた
- ギターを入れて、いろんな音をだしてみた
- アンコールのあと、メンバー全員でお辞儀
- 終了後、ロビーでお客様へご挨拶とお見送り
ホールの中でノン・ヴィブラートの音が綺麗に響いていたのは、1.のD線チューニングのおかげだろう。不思議なもので、A線よりD線でチューニングした時の方が、響きのポイントが下がって音が安定する。特に今回はト長調の作品が2曲あり、DとGの5度が安定したのは効果的だったかもしれん。もっとも、チューニングに長い時間がかかるので、戸惑われたお客様もいらしたようだけど。申し訳なし。
2.のルネサンス・ギターは大ヒットだったみたいで、終演後も楽器のまわりに人だかりができていた。「ドン・キホーテ」の最後に楽器の説明をしてもらい、音楽だけではなく楽器にも興味を持っていただけたようだ。「ロシナンテのギャロップ」で、楽器を叩いて「ポコン」という音を入れたのはギター奏者のアイディア。あれは最高に楽しかったね。
3つめのお辞儀と4つめのご挨拶とお見送りのおかげで、お客様から直接お話をうかがう貴重な機会を持てた。わざわざ埼玉県から来てくださったお客様とは、ヘレンダールの作品がいかに素晴らしいものかを5分くらい語り合ってしまった。信念を持って演奏すれば、伝わっていくものが必ずあるんだな。本当にうれしく、また、ありがたい時間だったな。
くにたちバロックアンサンブルは、この演奏会を通して、お客様から沢山のことを受け取ったように思う。来年の演奏会では、少しずつ成長していく私たちの演奏で、そのご恩返しが少しでもできればよいのだけれど。