バシッといこうぜぃ blog

バロック音楽や弦楽合奏曲を中心にいろいろ。

 デュリュフレのオルガン作品から聴こえてくるもの

 ひとつ前のエントリーを分割してみた。

 ここ3-4日くらい、気がつくと頭の中でモーリス・デュリュフレ(Maurice Duruflé, 1902-1986)のオルガン曲が鳴っている。ひとつはデュリュフレの師ジャン・ギャロン(Jean Gallon, 1878-1959)へのオマージュと題されたシャン・ドネ(ソプラノ課題)。アカデミックであるはずの曲の中に見え隠れする人懐こい笑顔は、一体なんなんだろう。

 そしてもうひとつは「顕現節の入祭唱への前奏曲」というタイトルの2分くらいの作品。グレゴリオ聖歌風の旋律が、8分の5拍子から8分の9拍子までの間を、たゆたうように流れていく。

 Wikipediaによると「ジャン・ギャロンへのオマージュ」は未出版とある。しかし、デュリュフレ協会のサイトに掲載されている作品表によると、1953年にデュランから出版されたものの中に収録されてるみたいだ。

 1953年といえば、矢代秋雄がちょうどパリのコンセルヴァトワールに留学していた頃。彼は留学中に、様々な人達が実施した和声課題を収集し書きためていたはずだが、その中にデュリュフレのものはあったのだろうか。