バシッといこうぜぃ blog

バロック音楽や弦楽合奏曲を中心にいろいろ。

 古楽器オーケストラによるフランクとフォーレ

 一昨日の夕方は、仕事で某協議会の会合に参加するためパシフィコ横浜へ。会場に着く頃にはとっぷりと日も暮れ、イルミネーションの輝きが街を煌びやかに浮き立たせていた。街のあかりがとてもきれいね、ヨ・コ・ハ・マ〜♪



 ヨス・ファン・インマゼール指揮の古楽器オーケストラによるクロード・ドビュッシーClaude Debussy, 1862-1918)のCDを聴いて、「ヴィデオ付きだったらよかったのに」と思った。左右に振り分けられたコントラバスの様子や、ドビュッシーが活躍していた頃の管楽器や打楽器のことを耳からだけではなく、目からも知ることができたらどんなによかっただろう。
La Mer/Images/Prelude a L'arpes-Midi D'un Faun
 そんなことを思いながらYouTubeを観ていたら、エマヌエル・クリヴィヌ(Emmanuel Krivine, 1947- )が「La Chambre Philharmonique」という古楽器オーケストラを指揮したヴィデオがいくつもあるのに気付いた。そのほとんどがベートーヴェン交響曲だったが、リストを見ていくうちに、セザール・フランク(César Franck、1822-1890)の「交響曲ニ短調」とガブリエル・フォーレ(Gabriel Fauré, 1845-1924)「レクイエム」のヴィデオがあるのに気付いた。え、マジで!?

 充実度120%くらいの素晴らしい演奏。その上、古楽器を使っているということで大興奮。バルブ・ホルンに古いタイプのトランペットやコルネットトロンボーンのマウスピースもリムの薄そうな昔のものだし、チューバは小型のフレンチ・チューバだ。オーボエはツゲ製かな?あと、コントラバスの弓の持ち方がジャーマンのように見えるのがおもしろかった。
 ところで、変わった場所での演奏だなと思ったら、会場となっているのはフランス国立図書館のサル・ラブルースト(Salle Labrouste de la Bibliothèque nationale de France)なのだそうだ。現在修復中らしく、工事は2017年まで続くそうな。BnFのサイトに紹介ページがあった。

 フランクのヴィデオの冒頭にも映っているけど、閲覧用のランプの光が客席(?)に独特の彩りを添えていてなかなかよろしい。フォーレの「レクイエム」では、「イン・パラディスム」のメロディーを上層階の空になった書架の前で歌っていて、空間的にも工夫を凝らしたコンサートだったようだ。天上から降り注いでくる響きはどんなだったろう。聴いてみたかったな。