バシッといこうぜぃ blog

バロック音楽や弦楽合奏曲を中心にいろいろ。

 ブリテン「戦争レクイエム」いろいろ

 東京都交響楽団ベンジャミン・ブリテン(Benjamin Britten, 1913-1976)「戦争レクイエム」を演奏する。公演日は6月18日、東京文化会館で。

 同じ頃、ベルリンではサイモン・ラトルが「戦争レクイエム」を演奏するようだ。オーケストラはもちろんベルリン・フィル、6月14〜16日。

 「Britten100」の情報によると、日本では札幌交響楽団の公演もあるらしい。9月20日と21日、札幌コンサートホールKitaraにて。

 スコアを入手したので、YouTubeで「戦争レクイエム」のヴィデオを観ているのだが、その中に作曲者ブリテンが加わっている演奏を発見。こんなのがあるとは知らなかった。

 BBCロンドン・フィルの合唱団にBBC交響楽団、そしてメロス・アンサンブル。独唱はヘザー・ハーパー、ピーター・ピアース、トマス・ヘムズレイ。それからエマニュエル・スクールの少年合唱とサイモン・プレストンのオルガン。ブリテンはアンサンブルの方を指揮しており、メイン・オケの指揮者はメレディス・ディヴィスというように、初演のメンバーが何人も参加している。
 BBCの記録によると、1964年8月4日ロイヤル・アルバート・ホールでの演奏とあるから、デッカのスタジオ録音(1963年1月)より後の演奏ということになる。ブリテンの指揮姿だけではなく、現行のスコアと違うところもあったりして、感動的であると同時に興味深い内容だった。

 YouTubeではジョン・エリオット・ガーディナーの演奏も観ることができる。こちらは1992年、リューベックの聖マリア教会における北ドイツ放送交響楽団との演奏。上掲のヴィデオとは違って、こちらの指揮者はガーディナーひとりだ。

 この演奏でなるほどと思ったのは、「Bells」を一般的なチューブラー・ベルではなく鐘を使っているところ。「戦争レクイエム」の中で重要なモチーフとなっているベルが、のど自慢っぽい「カ〜ン」という音ではなく、教会の鐘の音で「コーン」と響くだけで、作品から受ける印象が随分と違ってくるのがおもしろい。

   

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