バシッといこうぜぃ blog

バロック音楽や弦楽合奏曲を中心にいろいろ。

 シューマンとゴドフスキーの編曲によるバッハ「無伴奏チェロ組曲第3番」

 ロベルト・シューマン(Robert Schumann, 1810-1856)がJ.S.バッハJohann Sebastian Bach, 1685-1685)「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」全6曲にピアノ伴奏を付けているのは有名でディスクも数枚出ているけど、「無伴奏チェロ組曲」全6曲にも同様の試みを行っているとは知らなかった。
Music for Cello & Piano Vol. 2
 フィレンツェ出身のチェリスト、フランチェスコ・ディロン(Francesco Dillon)がエマニュエル・トルクァーティ(Emanuele Torquati)のピアノ伴奏で演奏しているのは第3番ハ長調BWV1009。ヴァイオリンの時と同じようにピアノ伴奏は控えめで、チェロの楽譜を改編して無理矢理新しい声部を付け加えるとかいうこともない。ピアノによる通奏低音のリアリゼーションが加わったような感じ、というと伝わるだろうか。CDの解説書には演奏者による注釈みたいなのがあって、シューマンが元にした19世紀の「間違い」に満ちたエディションでバッハを弾くのってちょっとなぁ、みたいなことが書いてあった。でも仕方ないだろ、それ直しちゃったらシューマンのピアノ伴奏も修正しなきゃならんし。
 バッハの無伴奏作品を往年のピアニスト、レオポルド・ゴドフスキー(Leopold Godowsky, 1870-1938)が編曲した版というのもあって、原曲と比較すると無駄にゴージャスだったりしておもしろい。
 「無伴奏チェロ組曲第3番」のプレリュードを、まずは原曲通り無伴奏チェロで。

 次にゴドフスキーが自由に編曲したヴァージョン。すごいぞー。

 ゴドフスキー版の楽譜はIMSLPにあるから、興味のある方は弾いてみてはどうかな。