バシッといこうぜぃ blog

バロック音楽や弦楽合奏曲を中心にいろいろ。

 バーンスタインが指揮するニールセン「交響曲第3番」

 レナード・バーンスタインLeonard Bernstein, 1918-1990)がCBSに残した録音の中に、1枚だけデンマークのオーケストラと共演したディスクがある。デンマーク王立管弦楽団(Det Kongelige Kapel)を指揮したカール・ニールセン(Carl August Nielsen, 1865-1931)の「交響曲第3番〈広がりの交響曲〉」がそれだ。
Symphonies 3 & 5
 バーンスタインはニールセン生誕100周年で招かれて共演し絶賛されたらしい。レコードも見事な演奏だったが、コンサートはどんな様子だったのだろうか。で、ふと思いついてYouTubeを探したらあった。うぉ、すげぇ。高度情報化社会ばんざい!

 1965年5月17日、コペンハーゲンのオデ・フェロウパレスでのコンサート。バーンスタインのことを「完全にスコアが頭に入っているから、頭をスコアにつっこまなくていい」と評した文章があったように記憶しているけど、このヴィデオでは、まさにそれを証明するかのような見事な指揮姿を観ることができる。さらにオーケストラは指揮者に煽られても崩れるどころか、一体感を保ったまま倍にして返しているのがよくわかる。あと、第2楽章で入るソプラノとバリトンのヴォカリーズは、楽譜の指示通り舞台裏で歌われているようだ(19分40秒のあたりとか)。
 例によってニューヨーク・フィルハーモニックのデジタル・アーカイブズを見たら、バーンスタインの書き込みのあるスコアを発見。もう言うことなし。高度情報化社会ばんざい、超ばんざい!