バシッといこうぜぃ blog

バロック音楽や弦楽合奏曲を中心にいろいろ。

 くにたちバロックアンサンブル第10回演奏会を終えて

 2013年5月26日(日曜日)、三鷹市芸術文化センター「風のホール」で「くにたちバロックアンサンブル第10回演奏会」を開催しました。220名ほどのお客様が聴きに来てくださったようで、この場を借りて心より御礼申し上げます。また、たくさんの方々に演奏や運営の面でお手伝いいただきました。みなさま、本当にありがとうございました。
第10回演奏会ステリハ
 定期的に自主演奏会を開くようになって10年、今年はその10回目となる記念の演奏会だった。アンサンブルのメンバーも増え、素晴らしい助っ人にも恵まれ、本番前のステージ・リハーサルの時から今までとは違う手応えがあった。なんていうんだろう、響きが生き物のような輪郭を持っているような感じ。
 くにバロは「風のホール」と相性が良く、このホールだとノン・ヴィブラートの音が綺麗に響く。ただ、いつもの練習場とは残響の長さが違うので、毎度の事ながらステリハで確認しながら少し響きを刈り込む必要がある。下の写真は、ヘレンダールの第4楽章でチェック・ポイントを楽譜に書き込んでいるところ。
第10回演奏会ステリハ
 演奏会当日の写真はFrickrにまとめてあるので、よかったらどうぞ。

 で、今回もプログラムにアンケート用紙を挟み込み、お客様に感想をかいていただいた。その集計結果がこちら。

 回収枚数が94枚なので、2人に1人とはいかないまでも、それに近い割合でご感想をお寄せいただいたことになる。終演後、ロビーに用意した机で熱心にご記入いただいた方も多かったそうだ。誠にありがたし。
 内容を見ると、「これは別の団体ではないのか?」と思えるほど好評で驚く。10回目の演奏会へ対するご祝儀かも(笑。それはともかく、今までよりもノン・ヴィブラートや開放弦の響きを気に入って下さっているようだし、世間ではほとんど知られていない17世紀や18世紀の作品たちを「良い曲」と認めていただけたことが素直に嬉しい。300年も前の、遠く離れたヨーロッパの歴史を背負った作品だって、21世紀の日本にいる人達に訴えかけることはあるんだよ。くにバロの演奏会をきっかけにして、その時代の作品に触れる機会が少しでも増えるなら、私たちの役割はある程度果たせたと言えるかもしれない。
 さて、来年どんな演奏会にするのかはまだ何も決まっていない。選曲はこれからだし、演奏会場の申し込みもまだ始まっていない。6月くらいに、また「風のホール」でやれたらよいのだけれど、それまでにはなお一層の努力が必要だろう。来年もどうぞよろしくお願いいたします。