バシッといこうぜぃ blog

バロック音楽や弦楽合奏曲を中心にいろいろ。

 ターフェルムジークの「ガリレオ・プロジェクト」

 土曜日に休みがとれたので朝寝坊。FMラジオからピーター・バラカンの番組が流れてくる。「ウィークエンドサンシャイン」を聴くなんて何ヶ月ぶりだろう。こちらの洋楽にはまったく疎く、ものすごく新鮮な気持ちになる。とはいえ、起きている方の脳みそ4分の1くらいで聴いているようなものだから、どの曲も「空耳アワー」のような聴き方になっている。「森田ぁ〜、森田ぁ〜」とか。
 6月のエントリーで「これは凄いぞ!」と書いたターフェルムジークバロック・オーケストラ(Tafelmusik Baroque Orchestra)の「ガリレオ・プロジェクト」(The Galileo Project: Music of the Spheres)に行ってきた。いろんな意味で興味深く、素晴らしく良いコンサートだった。

 まず舞台だが、床にはヴィデオのような円陣は描かれていなかったが、舞台奥の壁面に丸いスクリーンが設置され、ストーリーに沿った天文写真を写していた。

 曲と曲とのあいだには、「ギリシャの神々による天地創造から始まり、音楽と天空の神秘を解き明かすことに心血を注いだ先人達の逸話」が語り手によって挟まれる。

 ちょっと驚いたのは、ターフェルムジークのメンバーが、2年前にアップロードされているこのヴィデオと二人しか違わなかった。会場で奏でられる音楽の雰囲気はまさにこの通りで、ソロをとるプレイヤーの演奏中の仕草もほぼ同じなのも微笑ましい。演奏は舞台の上だけではなく、通路や2階の客席も使ってバロック的な音響空間を作っていた。例えばマリーニ「パッサカリア」はスタジオで収録されたヴィデオとは違って、ヴァイオリンたちが通路で弾いてた。

 ターフェルムジークの音はCDなどから想像していたよりもずっと綺麗でよく響いていた。通路で弾いていたときに聴いたひとりひとりの音は大きいものではなかったが、テュッティになると大化けするような感じ。こればかりは生で聴いてみないとわからないだろうな。あと、メールラでのやりとりはヴィデオよりも芝居っ気たっぷりで熱かった。

 DVDやCDで観たり聴いたりするのと違って、実演に触れることの大切さをあらためて感じた一夜であった。あとリュリを生で、それもちゃんとした演奏で聴けてうれしかった。なんか子供の感想文みたいだけど、本当にそう思ったんだから仕方ない。あっはっは。