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バロック音楽や弦楽合奏曲を中心にいろいろ。

 ヴィヴァルディ「2本のトランペットのための協奏曲 ハ長調 RV537」

 とある事情から、ヴィヴァルディ「2本のトランペットのための協奏曲 ハ長調 RV537」について調べている。これは2本のトランペットのために書かれたオリジナルな作品で、その自筆譜はトリノ国立大学図書館(Biblioteca Nazionale Universitaria di Torino)の「マウラ・フォア=レンツォ・ジョルディーナ・コレクション」(Raccolta Mauro Foa e Renzo Giordano)に含まれているらしい。

 作曲の経緯は不明だが、Federico Maria Sardelliという人の論文によると、「ハ長調」という調性からマントヴァとの関わりが考えられるようだ。

 曲は3つの楽章からなる。第1楽章は4拍子で、ハ長調の和音を3回鳴らして始まる。この時「ソ・ミ・ド」と分散和音的に音が下がっていくのは、以前に演奏したことのある「弦楽のための協奏曲 ハ長調 RV114」の冒頭に少し似ている。

また「4分音符3回」というのは、ヘンデル「水上の音楽」のトランペット組曲の冒頭と同じ。

 第3楽章が3拍子という構成はRV114と共通だが、RV114がシャコンヌであるのに対し、RV537は連続する16分音符、および付点リズムを中心としたトランペットを含む楽曲らしい構成。その他にもヘンデルメサイア」のトランペット・アリアと共通する音型が出現する一方、「タッカ・ター」という戦闘的な付点リズムが出現しないところにRV537の特徴が感じられるような気がする。

 というわけで、この案件について進展があったらまたここに書きたいと思うので、どうぞお楽しみに。こちらからは以上です。