バシッといこうぜぃ blog

バロック音楽や弦楽合奏曲を中心にいろいろ。

バロック音楽

 来年3月のステージについて

くにたちバロックアンサンブル関連の業務連絡。 毎年3月の第1-2週あたりに開催されている「いずみ春の祭典」という催しですが、来年も出演させていただけることとなりました。関係者の皆様、本当にありがとうございます。 2013年のステージは3月3日(日曜日…

 電子図書館「ガリカ Gallica」のiPadアプリ

フランス国立図書館(Bibliothèque nationale de France、略称 BnF)には貴重な音楽資料が山ほどあって、前にも書いたように、ムファット(ムッファト)「調和の捧げもの」の初版譜はBnFの電子図書館「ガリカ Gallica」で見つけた。 ムファット「調和の捧げ…

 オーケストラ・リベラ・クラシカのC.P.E.バッハ・コンサート

オーケストラ・リベラ・クラシカでカール・フィリップ・エマヌエル・バッハ(Carl Philipp Emanuel Bach, 1714-1788)だけのコンサートがあるというので行ってきた。演奏は非常に誠実で、タンゲンテン・フリューゲルの音色も聴くことのできる素晴らしく、ま…

 スロヴァキア室内管弦楽団が演奏するヘレンダール「グランド・コンチェルト 作品3」

スロヴァキア室内管弦楽団は英語だと「Slovak Chamber Orchestra」だけど、スロヴァキア語だと「Slovenský komorný orchester」と綴るらしい。スロヴァキア・フィルのコンサートマスター、ボフダン・ヴァルハル(Bohdan Warchal, 1930-2000)によって1960年…

 パーセル「ディドーの嘆き」と「チャコニー」に聴く弦楽の響き

管楽器専門誌『パイパース』2012年10月号に「ヴィブラート その解釈の歴史」という記事が載っているということだったので読んでみた。5ページにわたる記事にはいくつかの文献や証言を基にして、ルネサンス期から20世紀までの「ヴィブラート」の変遷が語られ…

 ウィスペルウェイ、3度目のJ.S.バッハ「無伴奏チェロ組曲」

洗濯機のようにこちらの意識を絡め取るピーター・ウィスペルウェイ(Pieter Wispelwey, 1962- )の3度目の録音となるJ.S.バッハ「無伴奏チェロ組曲」のCDが届いたのでさっそく聴いている。 このCDでは、「無伴奏チェロ組曲」が作曲された当時のケーテンのピ…

 このところの雑感いろいろ

iPhone 5 9月21日に発売になったということで見てきた。112グラムと軽いので持ちにくくはなかったけど、思ったより面長だったから、そのあたりでどうかと思う人もいるかもしれん。動きはキビキビで問題なし。スマホ買うなら「とりあえずiPhone 5買っとけ」で…

 ヴィヴァルディで盛り上がろうずぇい!

山吹色のサイトが無事公開されたぞ。いろいろな方にお世話になり、いろいろに調整も必要だっただけに「出ましたねー」とか声をかけてもらうとちょっとうれしかったり。そして本当の山場はこれからだ。うはっ! さて、 ひとつ前のエントリーで「刺激的な音響…

 ホールの響きと作品の響き

くにたちバロックアンサンブル、昨日の練習会場は国分寺市立第四小学校の中にある「ひだまりホール」。窓が多ので外がよく見えて気持ちが良いなあ、と思ってたら突然滝のような雨が「ざっぱー」とかいう音を出しながら降ってきた。練習が終わる頃には雨もや…

 ムファットのパッサガーリャに聴く「調和の捧げもの」の響き - その3

承前。 日曜日の午前中、国分寺市立第四小学校というところの音楽室でくにたちバロックアンサンブルの練習があった。会場の向かいには、こんな感じの空間と広い空が広がっていて、休憩中、3階にある音楽室からは夏の雲がよく見えて気持ちよかった。 Source: …

 ムファットのパッサガーリャに聴く「調和の捧げもの」の響き - その2

承前。 ニコラウス・アーノンクールは、その著書『古楽とは何か』(音楽之友社, 1997.07)の「イタリア様式とフランス様式」という章で、1704年のヴューヴィルによる発言を引用しつつ、次のように書いている。(1704年というのはムファットが亡くなった年だ…

 ムファットのパッサガーリャに聴く「調和の捧げもの」の響き - その1

くにたちバロックアンサンブルの第10回演奏会で取り上げるゲオルク・ムファット「調和の捧げもの」からソナタ第5番の楽譜の準備が終わりかけている。決して注意深く作られたとは言えない初版パート譜をiPadで確認しながら指示を書き入れる作業は、困難である…

 ムファット「調和の捧げもの」ソナタ第5番

来年の第10回演奏会へ向けて、演奏用楽譜の準備中シリーズ。ヘレンダールの準備が終わって、ただ今、ゲオルク・ムファット(Georg Muffat, 1653-1704)作曲「調和の捧げもの Armonico tributo」ソナタ第5番に突入している。くにバロで演奏するのは2回目(パ…

 第10回演奏会の曲目決定

先日ヴィヴァルディとヘレンダールが決まった「くにたちバロックアンサンブル第10回演奏会」だが、今日の練習(2012.07.15)で残りの演奏曲目が決定。4曲全部を並べると、新しい音楽から古い音楽へ遡っていくような感じがするな。 ヴィヴァルディ/弦楽のた…

 <速報!> くにたちバロックアンサンブル第10回演奏会の曲目が一部決定

7月1日は選曲大会の2日目。今日はヴィヴァルディの作品などを弾いてみて、前回試奏した曲と合わせ、第10回演奏会の曲目としてとりあえず下記2曲が決定したぜぃ。 ヴィヴァルディ/弦楽のための協奏曲 ハ短調 RV119 ヘレンダール/グランド・コンチェルト ヘ…

 くにたちバロックアンサンブル第9回演奏会 - YouTubeでヘレンダールとテレマンのビデオを公開

くにバロ第9回演奏会のビデオをいただいたので、YouTubeにアップしてみた。まずは、ピーター・ヘレンダール「グランド・コンチェルト ト短調 作品3-1」から第1楽章。 Ouverture - Grand Concerto No.1 in g minor / Pieter Hellendaal - YouTubehttp://www.y…

 くにたちバロックアンサンブルの選曲大会

第9回の演奏会が終了し、くにたちバロックアンサンブル恒例の選曲大会が始まった。くにバロでは、演奏曲目を決める際、各自演奏してみたい作品の楽譜を持ち寄り、実際に演奏してみてどんな感じなのかを確かめる。作品の内容的なこともそうだけど、技術的にい…

 ターフェルムジーク・バロック・オーケストラの「ガリレオ・プロジェクト」

くにバロの演奏会が終わり、来年へ向けての仕込み中。アマゾンを見てたらおもしろそうなDVDを発見したので入手してみた。CDがおまけでついて、お値段なんと2,290円(エントリー執筆時の値段)。 ターフェルムジークの「ガリレオ・プロジェクト」というのは、…

 スピノジがモダン・オーケストラと奏でるラモーとヘンデル

指揮者としてのジャン=クリストフ・スピノジ(Jean-Christophe Spinosi, 1964- )の姿を見て、「モダン・オーケストラがバロック音楽を演奏する」ということが特別なことではなくなるといいな、と思った。 Baroque & More sous la direction de Jean-Christ…

 くにたちバロックアンサンブル第9回演奏会を終えて - その2

今年の演奏会では、初めてやってみたことがいくつかある。「ドン・キホーテ」の前のMCもそのひとつだが、他にはこんなこと。 D線を基本としたチューニングをやってみた ギターを入れて、いろんな音をだしてみた アンコールのあと、メンバー全員でお辞儀 終了…

 くにたちバロックアンサンブル第9回演奏会を終えて

2012年6月9日(土)、くにたちバロックアンサンブルでは三鷹市芸術文化センター「風のホール」で第9回演奏会を開催しました。あいにくの雨模様だったにも関わらず、200名程のお客様にお越しいただいたようだ。この場を借りて御礼申し上げます。ありがとうご…

 サンチョ・パンサは本当に「かつがれた」のか?

ゲオルク・フィリップ・テレマン「ドン・キホーテのブルレスク Burlesque de Quixotte」の第5曲には「Sanche Panche berné」というタイトルがつけられていて、日本語ではおおむね「かつがれたサンチョ・パンサ」と訳されている。セルバンテスの原作を読むと…

 ラモー「カストルとポルックス」

どういう星の巡り合わせか知らないけど、偉いさんたちの会合に出る羽目になり、午後丸の内へ。雨が降る前に無事終了したのはラッキーだったかも。なんせ、一張羅のスーツを着ていたわけで。 丸の内というのは、いくつかの時代のスタイルが混在する街になって…

 ドン・キホーテの眠り!?

くにたちバロックアンサンブル第9回演奏会が迫っていて、今、テレマン「ドン・キホーテのブルレスク Burlesque de Quixotte」のスコアを見直している。この作品は、ミゲル・デ・セルバンテス(Miguel de Cervantes Saavedra, 1547-1616)の有名な「ドン・キ…

 テレマン「ドン・キホーテのブルレスカ」

「くにたちバロックアンサンブル第9回演奏会」で演奏するテレマン「ドン・キホーテのブルレスカ」。先日聴いたCDがちょっとおもしろかったのでメモ。 演奏しているのは「Les Esprits Animaux」というオランダを拠点として活動している若い古楽器アンサンブル…

 ごーるでんな週間に身の回りで起きている出来事

4月29日から連休狭間の5月2日にかけて、バラバラに1件ずつ発注していたCDが連続して送られてきた。総計89枚。うち85枚はボックス・セットのアレだから、件数としては5件。というわけでGW後半は忙しい毎日。 ジェラルド・フィンジ「合唱曲集」 - フィンジ・シ…

 モダン・オーケストラで聴くC.P.E.バッハ「シンフォニー Wq183」の響き

オランダ「ラジオ 4」のアーカイブズでニコラウス・アーノンクール(Nikolaus Harnoncourt, 1929- )の演奏を発見。コンセルトヘボウ管弦楽団とのコンサートが3回分で、その中に今から30年前、1982年3月26日に演奏されたカール・フィリップ・エマヌエル・バ…

 デンマーク王立図書館のGieddeコレクション

職場の同僚がコペンハーゲンで開催されたビジネス・アーカイブズの国際会議に参加。デンマーク王立図書館の写真をFacebookにアップしてくれたので、うわさのブラック・ダイアモンドというのを初めて見ることができた。Wikipedeiaによると、1999年に建てられ…

 バーンスタインの弾き振りによるモーツァルト「ピアノ協奏曲第17番」

レナード・バーンスタイン(Leonard Bernstein, 1918-1990)が弾くモーツァルトが好きだ。ピアノ協奏曲しかり、ピアノ四重奏しかり。ピアノ協奏曲では第15番K.450、第17番K.453、第25番K.503、そして3台のピアノのための協奏曲K.242の録音が残っていて、第17…

 ピアノで聴くJ.S.バッハ「クラフィーア協奏曲 ヘ短調 BWV1056」

「僕イケメン」っぽいジャケットのせいで食指が動かなかったダヴィド・フレイ(David Fray)のJ.S.バッハ「クラフィーア協奏曲集」を、勇気を出して(笑)入手してみた。 David Fray - Bach (F-Moll) - YouTubehttp://www.youtube.com/watch?v=XPN8wRkk94I …